NHKビジネスクリエイト

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制作現場をクルマで支える~ 放送車両事業部の仕事をご紹介します。

制作現場をクルマで支える~ 放送車両事業部の仕事をご紹介します。

NBC放送車両事業部が行う業務は番組中継やロケ、報道取材などの車両の運行・管理業務です。
車両はNHKから委託を受けている車両が65台、NBCの自社車両が13台です。
長さ14mの大型トレーラー中継車から、一般的なワンボックスカーまで様々な車種があります。

車輌紹介:大型中継車

  • 大型中継車1
  • 大型中継車2

先ずは大型中継車を紹介します。
私たち放送車両事業部は、東京・渋谷の放送センターにある中継車の、運行のすべてを任されています。

スポーツ中継や劇場での収録などに、制作スタジオをそのまま持ち出したような大型中継車は放送番組制作には欠かせない存在です。

大型中継車はトラックをベースに大改造を施し、約12メートルのフルサイズで重量は20トンにもなります。

中には放送に必要な機材がぎっしりと詰め込まれています。
この特別な車両を、安全・確実に全国のスタジアムや劇場まで運行します。

放送に携わるドライバーとして、トラブルなく運行する知識やテクニックが求められるのはもちろん、それをサポートする運行管理体制や、安全運行を追求するさまざまな議論や方策も重要です。

車輌紹介:報道車輌

次は、報道車両です。
事件や事故、そして災害はいつどこで発生するか予測できません。
私たちは24時間どんなときでも、報道取材に出動できるよう即応体制を整えています。

報道車両はいち早く、そして確実に取材現場に到達することで取材に協力します。

報道で使用する緊急初動車という車両には、取材した映像素材を通信衛星にアクセスして伝送したり、地上の拠点に伝送する設備が備えられており、ドライバーも取材現場でいち早く現場からの映像を伝送する業務に協力しています。

大きな災害現場や事故現場からの映像がいち早くNHKのニュースで流れると、ほっとするとともに、やりがいを感じることができます。

報道車輌

ロケに同行するドライバーの仕事

このほかにロケに使用するワンボックスのいわゆるロケ車があります。
実際にNHKの番組「小さな旅」のロケ現場に同行してNBC放送車両事業部のドライバーの仕事を紹介します。

1983年にスタートしたこの番組は、現在毎週日曜日の朝8時から、総合テレビで放送されています。
日本各地の美しい風景やそこに住む人々の暮らしを紹介する番組で、NHKの人気番組の一つとも言えます。

私たち放送車両事業部では、関東甲信越地域で行われるこの番組のロケの殆どを、NBC自社のロケバスで対応しています。
ロケはディレクター、アナウンサー、カメラマン、照明マン、音声マン、そして私たちドライバーの6人が心を一つにして行います。

今回のロケ現場は千葉県鋸山。
担当ドライバーは2018年入社の小瀬さん。
この仕事の経験はまだ浅いのですが、日々前向きに頑張っています。

小瀬さん
ロケイメージ

晴天に恵まれた早春のある日。2019年9月の台風で大きな被害を受けた鋸山地区で、復興に向けて努力する地域の皆さんを取材しました。

小瀬ドライバーが運転するロケ車は、東京・渋谷のNHKから制作スタッフを乗せ、予定された時間どおり最初のロケ地に到着しました。

打ち合わせを終え撮影が始まれば、ドライバーは機材の運搬やロケ現場の交通整理をするなど、撮影スタッフが順調にロケを進められるよう気を配ります。

今日は地元で流通する菜の花畑の取材です。
台風被害からどのようにして復興したのか現地の人にインタビューしたり、房総の春景色をカメラに収めました。

小瀬さんも三脚を持ってカメラマンの撮影を助けます。

ロケイメージ
ロケイメージ

1時間ほどでロケは終了、機材を積み込み次のロケ地に移動します。

次のロケ先は道の駅です。ロケクルーが車から降り現場に向かったら、車内の整理です。
ロケが終わってから快適に乗車してもらうため、ドライバーとしての心遣いも忘れません。

「小さな旅」のロケは6日行程の出張で行われていました。
毎日撮影が終われば、宿に帰って明日のロケに備えます。

出張中はカメラマンや音声・照明、ディレクターと協調しながら、安全運転を継続するなどドライバーとしての役割を果たすことがとても大切です。

ロケイメージ
ロケイメージ

今回のロケの番組は2020年3月1日に「嵐の後で~千葉県 鋸山」という題名で放送されました。
番組ロケはドライバーの役割も大変重要で、達成感が味わえる楽しい仕事です。

私たちドライバー仲間は、前職こそ大型トラックや路線バス出身など皆さまざまですが、放送に直接携わるこうした業務はとても重要な仕事として共通認識されています。

今回、3つの現場から私たちの仕事をご紹介しました。数あるドライバー職のなかでも珍しい職場にあたると思いますが、放送ドライバーの業務についてどのように思われましたか。それぞれの現場でタイプの違う車両と業務対応がありますが、私たちは、いつでも、どこでも安心・安全・確実に運行ができるという “信頼”を最も大切にして日々の業務に当たっています。

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